農園便り

出荷

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今週は年に一度のコーヒーの出荷。

生豆を日本へ空輸した。

今年はトラックをレンタルし、昨夜、家で箱詰めした。今朝、飛行場へ持っていき、ハワイ州と連邦農務省の検査を受けた後に出荷した。

約14万杯分のコーヒーに相当する。

14万回お楽しみ下さい。

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2020/02/25   yamagishicoffee

芝刈り機

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あ~~~~ん!
芝刈り機のエアーフィルターの蓋のねじを締め忘れてエンジンかけたら、フィルターの上部が吹っ飛んだ。当分、畑の芝刈りができな~~~~い。

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2020/02/20   yamagishicoffee

開花

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1月上旬に続き、今シーズン2回目のコーヒーの花の開花。

蜜蜂たちも忙しそう。

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2020/02/20   yamagishicoffee

コーヒーと土

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最近は世界各地の土壌を勉強中。世界各国のコーヒー産地へ出かけて土壌を見るのは難しいが、色々な産地のコーヒーを飲みながら、それが育った土へ思いを馳せるのは楽しい。

藤井一至先生の「土 地球最後のナゾ」(光文社)は最近の愛読書で、この一年で5回くらい読んだ。

今回は東京で土の研究者の藤井先生とお会いすることができた。テレビやラジオに引っ張りだこの博士で、文書も面白いが、お話が上手で、楽しく勉強させていただいた。

コーヒーと火山灰土壌について、雑誌「珈琲と文化」の7月号に執筆する予定。

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2020/02/16   yamagishicoffee

カボチャ

今はカボチャは育てていないが、ひと頃、日系人の友人たちの間では、山岸農園といえばコーヒーよりもカボチャ。家の横に勝手にカボチャが生えてきた。完全な自然農法。肥料も与えず、何の世話もしないのに、甘くて美味しい。コーヒーはあんなに丹精込めているのに、ほったらかしのカボチャの方が人気なのは複雑な心境だ。結局、美味しいのは人ではなく、植物自身の手柄。農業が奥深い点だ。

ところで、有機栽培は質が良いイメージがある。しかし、コーヒーに関しては、私の個人的な経験では、有機だからといって美味しくなるわけではない。私が別の場所に所有するノニ・プルーメリア・ハチミツ畑は有機認証を取っているが、コーヒーに関しては有機認証は取っていない。ただ、美味しいコーヒーを作りたいだけだ。

一般に、化学肥料を与えるコーヒー畑は、春に実がたくさん生りすぎて、実が成長する夏に根が吸い取れる栄養が追い付かずに、実が痩せてしまうことがある。有機栽培だと、実の数が少ないので、その悩みは減るが、そもそも施肥が足りずに、栄養不足に陥る農園が多い。コーヒーはどんな栽培方法でも、全ての実が健康に育つ訳ではない。有機であるか否かよりも、不健康な実を除き、健康な完熟実のみを摘むことの方が美味しいコーヒーを作るためには重要。コーヒーを摘むピッカーの働き次第だ。

私のコーヒー農園は殺虫剤や除草剤は使用しないし、有機肥料を与えているが、一部、化学肥料も使用するので有機ではない。コナの一般的な農園は3年ごとに剪定するが、私は昨年から2年ごとに剪定することにした。生産量は半分に抑え、根の大きさ当たりの実の数を制限して、栄養不足にならないようにするため。さらに、コーヒーの木には有機肥料を与えながら、列に植えたコーヒーの列と列との間の雑草(芝生)には化学肥料を与える。雑草を積極的に伸ばして、刈った雑草をコーヒーの根元に寄せて自然の堆肥とする。ゆっくりと栄養素に分解して、コーヒーに負荷がかからないように工夫しているが、いかに収穫シーズン終了まで栄養分を持たせるかは、毎年、悩ましい問題である。

ところで、有機肥料も化学肥料も便利だが、窒素は与えすぎると農地の外に流出して環境に悪い。日本全体では肥料として農作物に与える窒素の量は年間50万トン程だが、家畜の飼料として輸入する穀物には、その倍以上の窒素肥料が使われているそうだ。つまり、飼料の形で、大量の窒素を輸入している。これが卵や肉や牛乳になり、窒素のほとんどが生ごみや便尿の形で流出する。これを肥料として農地へ還元できれば、日本の農業は化学肥料を使わずに済み、環境にも良いが、その実用化はコスト的に非常に難しい。

環境保護のため、我が家でもトイレを使わず、コーヒー畑で用を足せば良いかもしれないが、それは勘弁。お客様も気持が悪るかろう。しかし、世間にはコピールアク(動物がコーヒーの実を食べて排泄した豆)を飲むコーヒー愛好家がいるくらいだから、私のうんちくらいは許容範囲かもしれない。そもそも、畑は鶏や七面鳥の糞だらけだ。

ところで、ハワイ島は田舎なので、下水道は発達していない。大抵の家には敷地内の地中にSeptic Tankが埋めてあり、下水の汚物はタンクの中で、一旦発酵・分解してから、その場で地中に放出される。

実は例の人気のカボチャは、家の横の地中タンクの上に生えて来たもの。確かに、無農薬・無肥料の自然農法だが、栄養満点の場所だから、あんなに美味しかったのか。カボチャ好きの日系人のお友達の皆様、今まで黙っていてごめんなさい。日本語読めないだろうけど。コーヒー好きの皆様、コーヒー畑ではありません。念のため。

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2020/02/01   yamagishicoffee

カメレオン

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カットバック(剪定)したコーヒーの枝葉を運ぶ作業を続けている。

剪定して、枯れて葉が茶色くなった枝葉にカメレオンがいる。コーヒー畑にたくさん住んでいるが、木が切られたので迷子になった。気の毒なので、集めてオレンジの木に移動。私の肩や背中にも、ど根性でしがみついている。爪が痛い。

コーヒーの切り株に雑草が生えている。これも、ど根性。

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2020/01/30   yamagishicoffee

剪定した木の枝葉

https://www.youtube.com/watch?v=X2vqSPs1dPc

https://www.youtube.com/watch?v=Y1As3fDXGac&feature=youtu.be

2000本のコーヒーの木をカットバック(剪定)した。来月は切った枝を粉砕機で粉々にして畑に撒く。そのために畑のあちらこちらに枝葉をまとめておく。

ひたすら運ぶ。一本の木には4本の幹を生やしているので、8,000本をひたすら運んで積み上げる。

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2020/01/29   yamagishicoffee

新豆の試飲

コーヒー栽培のシーズンのハイライトは試飲。先日精製した豆を等級別にカッピングする。緊張する。

他の方々のカッピングとは事情が違う。品評会の審査員ならば、点数を付けて、このコーヒーは良いとか悪いとか言えば済む。買い付け担当なら、飲んで嫌いなら買わなければよい。大手の農園ならば、何種類も異なるバッチを生産するので、そのたびに試飲して、バッチごとの優劣をつける。私どもの様な夫婦2人の零細農園は、年間のすべてのクロップをまとめて精製・出荷するので、一発勝負。満足のいかない味ならば、一年の苦労が台無し。なすすべなし。後戻りはできない。逆に、満足な出来栄えなら、至高の喜びだ。農家の醍醐味がここにある。

日々、コーヒーを摘みながら実を食べてみる。果肉の味は実の健康具合を示すので、その年の出来具合は大体の見当はついている。しかし、焙煎して飲んでみないと確かなことは分からない。茶碗蒸し用の椀でカップするのはご愛敬。サイズが丁度良い。

 

シュー。すすってみた。よい出来だ。嬉しい。

ドリップしてみた。これも良い。また嬉しい。

サイズ19(19/64インチ、以下同様),18,17,16と甲乙つけがたし。

個人的には、私はサイズ16、妻はサイズ17が良いとの感想。あくまでも今日の個人的な感想で、SCAの採点基準では点数にほとんど差はないだろう。

ちなみに、見た目重視の日本ではExtra Fancy(サイズ19、一番大きい豆)とPeaberry(一番小さい豆で形が独特)が珍重されるが、コナのコーヒー農家やQ Grader(鑑定士)の間では、サイズや形による香味の優劣はないというのが共通した見解。

我々零細農園にとって、味が良いことはもちろん重要だが、味のばらつきが少ないことも大切。つまり、平均が高くて標準偏差が低い方が良い。今年はPrimeに格下げになった豆が少なく、僅か8%。しかも、Primeの味もまずまず。ということは、全体的にまとまって、質は良かったという事。これは嬉しい。

大農園の中には、逆の戦略を採る所もある。わざとばらつきを出す。クズが多く出てもよいから、ホームランを狙う。ホームランを出品して品評会で入賞すれば、名が売れる。するとクズも売れる。これがスペシャリティー・コーヒーの裏の顔。COE(国ごとの品評会)入賞の農園という触れ込みのコーヒーを飲んでガッカリすることが多いのはこのため。入賞したコーヒーと、入賞したコーヒーを作った農園の一般的なコーヒーは違う。だが、生産量が少なく、毎年一発勝負の当農園には、そんな戦略を採るゆとりはない。ホームランは狙わず、全量まとまってスペシャリティーを目指すのみ。

ちなみに、コナコーヒーの等級には、Extra Fancy、Fancy、No.1、Select、 Primeと続く。昨年のコナ全体の統計では、Extra Fancy、Fancy、No.1、Selectを合計しても全体の17%程度。一方、 Primeが70%程度と大多数を占める。ここまでは卸売用、つまり、販売相手は仕入れ担当のプロ。さらに、その下には、3x、Off Grade、 Rubbishという等級が続く。ハワイのお土産屋さんのコーヒーは3xが主力で、ブレンドやフレーバーコーヒーならばOff Gradeが使われる。

うちの農園では、例年、原則的にPrimeはコナの他の農園に売る。ただし、山岸農園の名前を使わないことを約束してもらう。一般的には、Primeならは上出来だが、私は山岸農園の名前では売りたくない。その下の、3xやOff Gradeは今年は2%ほど出たが、これもまた別の農園へ売る。Rubbishは破棄(畑に撒く)。

毎度のことだが、2019-20年のシーズンも、様々な難題にぶち当たった。だが、どうにかこうにか克服して、最終的には、まとまった品質のコーヒーになった。

カッピングは朝から緊張したが、ほっとした。今は徳勝龍関の次ぐらいに嬉しい。カッピングのし過ぎで、「喉がカラカラでした。」

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2020/01/28   yamagishicoffee

サイズ選別

https://www.youtube.com/watch?v=5TOxbDC9Yvo

https://www.youtube.com/watch?v=d2ZdGEZS8Bk

 

コーヒーの生豆をサイズ別に選別する作業。

最初のビデオは機械による選別。あっという間にサイズ19(19/64インチ)、サイズ18、サイズ17、サイズ16、サイズ16以下、ピーベリーに分けてくれる。一時間で1000ポンドぐらいの豆を6種類に分類できる。今年は当農園では収穫するのには6カ月かかったが、5,500ポンドの豆のサイズ分けは5時間で終わった。

次のビデオは我家でたまに行う手作業。ビデオでは木枠のふるいを2層に重ねて、上がサイズ18のふるいで、下がサイズ17のふるい。こうするとサイズa)18・19混合、b)17、c)16以下とピーベリーの混合3種類に分類できる。1時間で20ポンド位しか処理できない。しかも頻繁に間違える。

温暖化は嫌いだけど、電力大好き。昔の人は偉かった。

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2020/01/27   yamagishicoffee

エクストラ・ファンシー

https://www.youtube.com/watch?v=KaGPjYaUMM0

今シーズン収穫したコーヒー豆を精製(ドライミル)した。

ビデオはサイズ19の豆を比重選別機にかけているところ。手前のワイパーの様な板が右に振り切って設定されているのをご覧いただきたい。比重選別機は比重の重い豆(良質)が左側に、比重の軽い豆(欠陥豆)が右側に来るようになっている。このビデオでは豆がドンドン左へ寄っていく。これは比重が重い豆が多いから。比重が軽い欠陥豆が多いと、豆はどんどん右に寄っていく。欠陥豆の割合を見ながら、ワイパーの様な板をどのあたりで固定するかを決める。板の左を通る豆が合格で右が失格で等級を下げる。

欠陥豆の多い一般的な農園は、その板は左に振り切って固定され、ほとんどの豆がふるい落とされて、等級が下げられる。当農園の豆は右に振り切って固定され、サイズ19の9割以上がExtra Fancyとして合格する。

Extra Fancyとはサイズ19(一番大きいサイズ。ふるいの穴の大きさが19/64インチ)の豆で欠陥率が大体1%以下ぐらいになるように選別した物。コナの場合、サイズ19の豆は全体の約15%位採れる。サイズが大きいからといって美味しいという訳ではないが、見た目を重視する日本市場では重宝される。

精製所の方からは、今年もコナで一番欠陥豆が少ない、しかも2番目の農園とは桁違いに、とお褒めの言葉を頂いた。10年前の害虫上陸以来、5年くらい前までは、コナで約600軒あるコーヒー農家の中で、Extra Fancyの認証が取れるのはうちの畑だけだった。

4年前に認証の基準が緩くなったので、色選別機などを持っている大農園では何とかExtra Fancyなどを生産できるところが出て来た。それでも、昨年はコナ全体でExtra Fancyの豆は26000ポンド、村全体で認証を受けた豆の0.7%。認証に出さない農園もあるので、コナ全体の生産量に対する割合はもっと低い。前述のとおり、本来は15%程度採れるはずが1%をはるかに下回るということはそれだけ害虫の被害が甚大だということ。ちなみに、うちの農園では、今年はSize 19の割合は全体の17%程度で、そのうち9割以上が合格するので、Extra Fancyの割合は全体の16%だった。

しかも、うちの農園は、基準緩和後も、毎年、緩和前の厳しい基準で選別をしてきた。現在のところ、来年からは認証の基準が再び厳しくなる予定。そうなれば、精製所の人の言うことには、Extra Fancyが生産できるのは、再び、うちの農園だけになるだろう、とのこと。

ちなみに、一般的なExtra Fancyというのは、害虫被害の少ない、色々な農園の豆を集めて混ぜて(たぶん殺虫剤まみれ)、サイズ選別機と比重選別機と色選別機でドガチャカ、ドガチャカしたもの。どこの農園の物だかわからないExtra Fancyよりも(それでさえ来年は誰も作れないんだけど)、うちの農園の豆はずっと質が良い。力説。

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2020/01/26   yamagishicoffee