農園便り

キラウェア火山の噴火

 ハワイ島のキラウェア火山の噴火活動が活発化しおり、ご心配をおかけしております。

 コナ地区はキラウェア火山とは4300m級のマウナロア山を挟んで島の反対側にあります。私どもの畑と火山とは100キロ以上離れており、こちら側はいたって平穏です。

 キラウェア火山は1983年から噴火を続けており、ハワイ島の重要な観光資源です。今回は住宅地から溶岩が噴出し始めて、住宅地に被害が出ました。また火山灰により、その近隣の農作物にも被害が出ました。よって、大きなニュースとして報道されています。

 テレビ等の報道はショッキングな映像を流すので、ハワイ島全体が大変なことになっているような印象を与えますが、被害は火山の近隣の一部の地域に限定されています。

 ショッキングな報道のため、この数週間、ハワイ島への観光客が激減して、観光業が打撃を受けています。確かに観光の目玉のVolcano National Park(火山国立公園)は閉鎖になりましたが、ハワイ州では、他の地域は安全なので、休暇の予定を変更する必要はありませんと観光客に呼び掛けています。

People play golf as an ash plume rises in the distance

 写真はUSA TodayのHPに掲載されていたものです。火山が水蒸気爆発しても近所のゴルファーは気にせず、ゴルフを続けている様子を撮ったものです。(ゴルファーたるもの、物事に動じない心の強さが必要で、あっぱれです。)

 確かに被害にあわれた方々はお気の毒ですし、溶岩流が向かっている先の住民には避難命令が出ていますがが、火山近隣のほとんどの人は普通に暮らしています。ましてや、コナは島の反対側です。風向きによっては微量の噴火ガスが流れてくる日もありますが、暮らしに影響はありませんし、コーヒー畑には全く影響がありません。ご安心ください。

 

 

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2018/05/20   yamagishicoffee

根回し

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金融用語にStock(株)やYield(利回り)など、農業由来の単語がある。Stockは日本語と同じで切株が転じて株式。Yieldは作物の収穫が転じて利回りの意味で使われる。農業は種を撒いて、果実や種を何倍にも増やす活動だから、そもそも投資の原型である。それに、昔はどの国も人口の8割以上は農民。農業用語が言語の中心だったのだろう。

日本語の「根回し」も農業用語。樹木は植え替える前に根回しをする。植木屋さんの友人に伺ったところ、大きい木だと、根回しは植え替えの2~3年も前から始まる。根回しとは、木の根元の周りを掘り、横へ伸びる太い根を切って、再び土をかけること。すると根元の近くに細根がたくさん生えてくる。細根が充分生えた頃を見計らって植え替える。これで植え替え後も、根は養分・水分を吸うことができる。時間をかけて準備するからスムーズに定着する。これこそ日本のお家芸。さすが植木屋さん。

農業由来の根回しだが、一般にも転用される。組織の意思決定プロセスには必須。きちんと根回しが出来てこそ、一人前のサラリーマンだ。日本の会社はアイデアを出し実行する人が、決定する人とは違う。だから、根回しがあって、稟議制度がある。若い人が発議して、稟議がグルグルと会社内の権限者を回って承認を取るので、事前に根回しが必要だ。

ところが、アメリカでは少し違う。もちろん、最低限の根回しは必要だが、組織の在り方が違う。アイデアとその実行力のある人が、年齢に関係なくボスになり権限をもつから、自分で考えて実行して完結する。意思決定が速いし、責任の所在もはっきりしている。

NYのメリルリンチへ転職して数カ月たった頃、ケイマン諸島に子会社を作る必要ができた。ボスとそのまたボスと相談して了解を得たら、社内弁護士と関係部署数人で15分間の電話会議をして終わり。2週間後には子会社が出来上がり、私は子会社の役員に就任した。たったの2週間。これにはたまげた。

もしこれが、日本の銀行ならばどうだろう。考えただけでも気が遠くなる。担当者と課長は部内の総務の課長と担当者と企画書を練り上げて、部長と副部長を説得。その後、企画書を持って、銀行内の総務部、企画部、システム部、事務部、人事部、検査部などを行脚し、各部の担当者に根回しをする。もちろん、当局への報告・許認可手続きの為の根回しも欠かせない。すべての合意が取れて、やっと稟議を発議。稟議書が各部を周った後、役員、頭取の了解を得ることになる。ところが、稟議の決裁後、いよいよ子会社設立の段になって、稟議を法務部に回し忘れていたのに気が付いて、厳重注意を受け、稟議もまともに書けない奴との烙印が押され、サラリーマン人生の汚点なんてことになる。

これほど意思決定に時間と労力がかかっては競争にならない。そのうえ、こんなに大変だから、サラリーマンは根回しのコツを覚えることに人生をかける。根回しの上手い下手がその人の会社での存在価値みたいになる。これでは社員の能力の無駄遣いだ。根回しはサラリーマンの勲章、日本のお家芸だが、実は日本経済の足を引っ張る風習かもしれない。

さて、先日、大きなハラの木と15m以上あるヤシの木を植え替える必要がでた。業者に依頼したところ、陽気でフレンドリーなハワイアンのオッサン数人がブルドーザーとシャベルカーでやって来た。いきなり木の周りを掘って、引っこ抜いて、新たな場所に穴を掘って、木を差し込んで、土をかぶせて肥料と水をやって、一日で終わり。さすがアメリカ、南国ハワイ。こいつら根回ししねーんだ!

日本のお家芸は世界で通用するのか?

 

 

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2018/05/01   yamagishicoffee

雑誌「珈琲と文化」2018年春号の原稿

雑誌「珈琲と文化」2018年春号に拙稿が掲載されたので転載します。

 

久々に株式市場が荒れた。ヘッジファンド業界にいた頃、株式市場が急落するたびに、テレビ・新聞等がヘッジファンドが売りを仕掛けたと解説をするのには閉口した。まるで悪者扱い。そもそも、ヘッジファンドは情報を公表しない。「今、売ってますよー」と言いふらしながら株を売る間抜けなヘッジファンドはない。彼らの仕業ということにしておけば、誰も検証できないので、相場を解説する際に便利なのだろう。

 私の部署では、主たるポートフォリオの他に、先物市場に投資するファンドも運用していた。為替・株・債権を始め、商品相場にも投資し、小額だがコーヒー先物市場のポジションもあった。商品相場のトレーダーからコーヒー相場に関し、隔年収穫の説明を受けた。「ブラジルでは今年は豊作だったので、来年は不作で、在庫が減って….」という具合。当時はチンプンカンプンだったが、実際に農夫になると良く分かる。コーヒーは豊作と不作が隔年で生じ易い作物で、生産者には切実な問題だ。

豊作の年は、たわわに生った実に栄養を送るので、栄養が足りなくなる。コーヒーの木は子孫を残すため、果実に優先的に栄養を使う。葉や枝は枯れる。枝葉が枯れては、翌年に果実はつかない。よって、豊作の翌年は不作。逆に不作の年は実が少なくて枝や葉に栄養が行き渡って葉が茂るので、そのまた翌年は豊作になる。

生産者は隔年性を防ぐために様々な工夫をする。肥料や水を調節したり、剪定して樹勢を強く保ったり。我々農家にとり隔年性を制御できるか否かは死活問題だ。しかし、喫茶店でコーヒーを飲むたびに隔年性に心を痛める消費者はいない。

コーヒー先物相場は変動が激しいが、隔年性は主たる変動要因ではない。先物市場でリスク回避する大手生産者や中間業者に加えて、ヘッジファンドなどの投資家が市場に参入することで市場の厚みと安定性が増し、隔年性は事前に相場に織り込まれてしまう。むしろ、相場を動かすのは天候不順などの予期せぬ出来事だ。

生産者には死活問題の隔年性だが、市場を介して価格は平準化し、消費者はそれに煩わされずに済む。投資家や投機筋が市場効率化を促し、消費者はその恩恵を受けている。ヘッジファンドだって、人様の役に立っている(かな?)。

 現役当時、隔年性を語るトレーダーの話を訳が分からずポカンと聞いていた私も、今ではNYへ遊びに行くと、「隔年性を回避するには、夏場の雨量と肥料の窒素量がね…」とか「木の剪定方法がね…」などと、もう得意になって説明して、現役連中を煙に巻く。ウォール街の若い連中なんて、目玉に$サインが書いてあるような目つきをしているが、それが?マークに変わっていく。実に愉快だ。

 

 ノーベル経済学賞を受賞したEugene Fama教授の金融理論に効率的市場仮説がある。株式などの金融市場は多くの参加者の競争により、情報がいち早く価格に反映される。過去の価格の情報(罫線・チャート分析)は既に相場に織り込み済みで、チャートをいくら分析しても、将来の相場を予想するのは困難である。また、企業が公表する情報(ファンダメンタルズ分析)も発表と同時に相場に織り込まれてしまうので、翌日の新聞を読んでからの売買では遅すぎる。市場はかくも効率的なので、相場で儲けるのは難しい。

Fama教授はさらに「強度の効率的市場」を想定した。そこではインサイダー情報(非公開情報)も、価格に織り込み済みで、インサイダー情報を用いても将来の株価を予想できないとする。ところが、現実の社会では、インサイダー情報に基づく株の売買は違法。重罪だ。そんなズルが許されたら市場は成り立たない。仮に私がインサイダー情報を持たずに株を買うとする。私が買えば、誰かが売る。その売手がインサイダー情報を持っているかもしれない。であれば私は損をするので、最初から株を買わない方が良い。つまり、インサイダー取引が許されれば、誰も株を売買しなくなり、市場は機能しなくなる。

よって、実際の市場は、インサイダー情報までも織り込こむほど「強度の効率的市場」ではないとされる。ところが、私のYale大留学時代の恩師Stephen Ross教授が好んで用いた「強度の効率的市場」の例外的な実証例にオレンジ相場がある。オレンジジュースの元になるオレンジの相場はフロリダ州オーランドの気候に左右される。そのオレンジ相場は気象庁の天気予報よりも正確にオーランドの天気を予想するという。つまりオレンジ相場は、世間には出ていないインサイダー情報(この場合は公表されていない天気予報)すら、織り込み済みで、それに先んじて動くという驚異的な具体例だ。

 

 さて、コーヒーの話である。コナでは年が明けて収穫が終わると乾期。コーヒーの木は成長を止める。枝は乾き、葉は黄色くなる。今にも枯れそうに見える。しかし、その乾期の間に花芽を成長させて雨期の到来をじっと待つ。やがて、春になると、雨が戻ってくる。木の組織中の水分量が増えて、木は元気を取り戻したように見える。すると、いっせいに白い花が咲く。花はジャスミンの様な香りがする。満開時には畑が真っ白に見えるので、コナではコナスノー(コナの雪)と呼ばれる。2月から4月にかけて雨が降るたびに開花が数回に渡り繰り返される。

以前、日本人の先輩農園経営者から面白いことを聞いた。コナのUCC農園はコーヒーハンターとして知られるミカフェート社長の川島良彰氏が開発したのは彼の著書にある通り。一方、UCCに隣接するドトールコーヒー農園は秋山亨氏が開発した。秋山氏は22年間もその農園を管理し、数年前に退社帰国。昨年、東京の立川にBurgundyというコーヒーショップを開いた。私の師匠だ。彼の説によると、雨が降ると花が咲くのは確かだが、花が咲くと雨が降ることもある。コーヒーの木は気温や湿度の変化など様々な情報を感じ取り、もうすぐ雨が降ることを察知し準備する。時には雨に先んじて花を咲かせ、雨はその後、遅れを取り戻すように降ってくるそうだ。自然界の虫や植物には人知を超えた能力があるというのが彼の持論だ。私は彼の観察力に深く感銘した。

そこで思い出したのが前述のオレンジ相場。私の義兄にカナダの気象予報官がいる。彼にオレンジ相場の話をした。すると、オレンジ業界の人が、民間の気象学者を雇って、天気を予想しているに違いないとの答えを得た。特定の地域に注力すれば、広く全国的に天候を分析する気象庁よりも、正確に予報することは可能だそうだ。

しかし、それでは面白くない。私は人知を超えた植物の能力を持ち出し、予報官よりも先に、オレンジの木自身が気象状況を感じ取り木や実の状態を変化させて、それが先物相場に反映されているのではないかと、食い下がってみた。しかし、義兄は、農業の人はその類の話が好きだが、それはありえないと取り合わない。確かに、現在では天候を対象に取引する金融商品まで存在し、もしも、天気予報よりも正確に広範囲にわたって天気を当てるなどの芸当が可能なら、大金持ちになれる。

そういえば、アメリカには「ドングリが多い年は大雪」という迷信がある。ある年の秋、週に一度の部内投資会議で、あるアナリストが「今朝、道端にたくさんのドングリを見た。今年は厳冬だ。石油の値段が上がる。原油先物の買い持ちを増やそう」と主張した。その日、議長の私はどう反論したものか戸惑い慌てた。顧客の金を預かり運用している以上、合理性に欠けた理由を根拠に投資をしたら受託者義務違反に問われる。もちろん、彼も冗談で言っているので実行しなかったし、実際その年は驚くほど暖冬となった。大外れ。

でも、毎日、ストレスと闘いながら金融市場を追いかけていた私は、コンピューターの画面を通してしか世界を見ていなかったので、道端のドングリが目に入る精神的余裕は全くなかった。道端のドングリを愛でるアナリストの心の平穏平和を羨ましく思った。

農夫になって10年。オレンジやコーヒーの方が人より賢く、効率的な市場を構築できるというのは、ちょっとロマンのある話に思えて来た。証明したら、ノーベル賞が取れるかも。経済学賞よりも心の平和賞かな。

             2018年3月 山岸秀彰

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2018/04/27   yamagishicoffee

アースデイにビーチクリーンアップ

今日はアースデイ。有志が集まって、ビーチクリーンアップ。Kohanaiki海岸を皆でお掃除。

ハワイではビーチに私有権はない。プライベート・ビーチなるものは存在しない。ビーチは皆の物。

ビール瓶の細かな破片が結構あるが、さすがアメリカ、たばこの吸い殻はなかった。

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2018/04/23   yamagishicoffee

2桁リターンの投資物件のご案内

山椒魚は悲しんだ。彼は彼の棲家である岩屋から外に出てみようとしたのであるが、頭が出口につかえて外に出ることはできなかったのである。今はもはや、彼にとっては永遠の棲家である岩屋は、出入口のところがそんなに狭かった。そして、ほの暗かった。強いて出て行こうとこころみると、彼の頭は出入り口を塞ぐコロップの栓となるにすぎなくて、それはまる二年の間に彼の体が発育した証拠にこそなったが、彼を狼狽させ且つ悲しませるには十分であったのだ。「なんたる失策であることか!」(井伏鱒二著 山椒魚)

井伏鱒二の小説「山椒魚」はまるで現在の日本銀行。異次元の金融緩和で、日銀の資産は膨れ上がり、もはや出口がない。金融政策を正常化しようにも、資産規模がデカすぎて市場に壊滅的な打撃を与えずには出られない。なんたる失策であることか!

日銀による指数連動型上場投資信託の大規模買い付けにより、日銀は実質的に日本の企業の大株主となった。株式市場を中央銀行が買い支えるなんて、まさに禁じ手。また、日銀は日本の国債発行残高の4割以上を保有し、日本国の最大の債権者である。毎年発行される国債の8割近くを買い支えている。財政赤字を中央銀行が補填する事(財政ファイナンス)は国家経済破綻への第一歩である。

人口減少と低い生産性の罠にかかって日本の経済成長は見込めない。その上、政府日銀の政策は危機的状況。我々個人は自分の資産を防衛するために、慎重に投資先を選ばねばならない。もし、財政、あるいは日銀が破綻して、市場の日本政府・日銀への信認が失墜したら物価や金利は上がるし、円は暴落する。もはや現金とて安全とは言えない。

日本は特殊だから大丈夫とする論調もあるが、バブルの時もそうだったけど、日本は特殊という正当化で大丈夫だったことはあまりない。

仮に、そういう危機が到来すれば、外貨建ての資産を保有することは有効なヘッジ手段となる。自分の資産を守るために、外貨投資を真剣に検討する時期に来ているのではなかろうか。ちなみに、外貨資産への分散投資の効果については、私の昔の論文だが、証券アナリストジャーナル92年12月号「債券における国際分散投資―為替ヘッジすべきか否か」(山岸秀彰 上條修共著)をご参照いただきたい。

さて、お陰様で、山岸農園も創業10年を迎えた。採算度外視で高品質のコーヒーを作ることに情熱を傾けたために、10年で黒字はたったの一度。コナで最高の品質と褒められると嬉しいが、昨年などは笑っちゃうくらいの大赤字だった。日本経済の状況を憂いている場合ではない。自分の事業を何とかするのが先決である。

実は、少し前に農地を買い足した。今後は、そこにウェットミルや干し棚などの精製設備を作り、コーヒーの精製にもこだわり、さらなる品質向上を図る計画である。

増設には資金が必要。投資家を募集したいところだ。そこで、ドル資産への投資をご検討の方には耳よりの情報。私たちと一緒に最高級品コーヒーを作るために投資しませんか。ここだけの話ですが、私どものコーヒーを日頃からご愛顧いただいているお客様の中で、今回、出資していただける方には特別に毎年2桁のリターンを保証します。

通常なら2桁の利回りの保証などは、決して口にしてはいけない。怪しすぎる。私も厳しい倫理規範が要求されるCFA(米国の公認ファイナンシャル・アナリスト)の端くれ、そんなことは百も承知。ましてや、うちの妻は弁護士。しかし、今回に限って大丈夫。お任せください。自信を持って2桁のリターンをお約束するのでご安心いただきたい。ただし、2桁の数字の左隣に横棒が一本付きます。つまり2桁のマイナス。私と一緒にスカッと損してくれる人いますか?ハハハ!

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2018/04/02   yamagishicoffee

コーヒー生豆の出荷

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今週は年に一度のコーヒーの出荷。

生豆を日本へ空輸した。

麻袋に入れた約2.4トンの生豆をトラックで空港へ運び、箱に詰め、ハワイ州と連邦農務省の検査を受けて出荷した。

約19万杯分のコーヒーに相当する。

19万回お楽しみ下さい。

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2018/03/18   yamagishicoffee

クローバーの花言葉は幸運・約束・勤勉

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野生のニガウリを根こそぎ抜く

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クローバーの種と葉

 

コナでは乾期が終わり、雨が降るようになった。このタイミングを狙って、今年はクローバーの種を撒いている。コーヒーの木の周りに野生のニガウリが生えているが、それを取り除き、そこにクローバーの種を撒く。

野生のニガウリは実が小さく食用にならない。もちろん、うちの家庭菜園には食用のニガウリも植えていて、夏はニガウリばかりを食べているが、食べられない野生種には、私は冷たいのだ。さらに、つる性で地面を這って領地を拡大するし、コーヒーの木に絡みついてくる。コーヒーの木はつる性の植物に絡まれるとストレスを感じているように見える。

一方、クローバーはマメ科の植物で、空気中の窒素を土壌に供給する。コーヒーは窒素食い(カフェインも窒素でできている)なので、大量の窒素を与える必要がある。クローバーは天然の肥料。もちろん、グランドカバーとして土壌流出防止、土壌の水分保持などの効果もある。

日本によくある白い花の咲くクローバーではなく、赤い花の咲く品種で、葉っぱも大きい。冬の乾期に芝や雑草は枯れるが、このクローバーは乾燥に強い。

クローバーの花言葉は幸運・約束・勤勉。世話ばっかり焼かせるうちのコーヒーの木もクローバーを見習ってほしいものだ。

 

 

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2018/03/04   yamagishicoffee

腰痛はゴルフで治す

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コーヒーの収穫が終わった。10キロ入りの収穫用バスケットを腰にぶら下げての作業だし、100ポンド(45キロ)の麻袋を幾つも運ぶので、足腰への負担は大きい。毎年、収穫シーズンには脚や腰を痛める。一昨年は、連日プールで2時間歩いてリハビリをした。昨年は医療用のタイツや圧縮ソックスを履いて、足への鬱血を防ぎ予防に努めた。

今シーズンは、ピークの2か月間に3日間しか休めないほど忙しく、腰痛が激化した。左側のわき腹、腰、股関節とすべてが痛い。骨盤の周りの筋肉が左側だけガチガチ。左右のバランスが悪いと上手く歩けないし、収穫もままならない。毎晩ストレッチなどで体の手入れをすれば良いのは分ってはいるが、夕暮れまで働いて8時半には倒れ込むように布団に入るので、ついつい、さぼってしまう。腰をかがめると左足の先までビリビリっと痛みが走る。かがめないので、ズボンや靴下は座って履く。

若い頃に買ったトータルジムというトレーニング機器を押し入れの奥から出して、足を上、頭を下にしてぶら下がってみた。背中と腰のストレッチ。胸椎と腰椎が何ヵ所かボキッという。椎骨と椎骨の間が伸びて気持ち良い。毎日、朝昼晩とぶら下がり続けた。

ある夜、パーティーでかなり酔って、帰るなりぶら下ったら、ボキッと、これまで鳴ったことのない腰椎にすごい音がした。正確には分らないが腰椎の下から2つか3つ目だと思う。これで随分と痛みが消えた。腰を曲げても、足の先までのビリっというショックは来なくなった。立ったまま靴下が履けるようになった。

それでも、やはり痛い。スムーズに歩けるまでには程遠い。シーズン終盤は時間に余裕ができたので、鍼灸治療、マッサージに加え、プール歩行、トレッドミル、エリプティカルマシンでの有酸素運動、サウナ、ジャクジーなどを活用した。特に温冷水浴は効きそう。冷水から温水に入ると全身の毛細血管がシュワシュワと活性化される感覚が嬉しい。

色々試したものの、決定的な効果はない。鍼灸の先生はこの状態ではコーヒー摘みは無理だから他人に任せろと言うが、きれいな収穫が品質の決め手というのが信条。私が先頭になって収穫の手本を示さないと士気が落ちるし、品質にも影響が出る。摘み続けた。

どうにかこうにか収穫が終わり、待望のゴルフシーズン到来。しかし、痛くてゴルフができない。これは重大事。そもそも、ゴルフのハンデを0にしたいから会社を辞めたのだ。フロリダで若いプロたちと一緒に有名インストラクターの指導のもとゴルフの練習をしたら、オッサンの体はあっという間にボロボロになり、ハンデ0は諦めた。

もっとリラックスした環境でゴルフのできるハワイへ引っ越した。たまたま買った家にコーヒー畑が付いていた。コーヒーの世話をしているうちにのめり込んだ。ここ数年は収穫期は忙しくてゴルフが全くできない。Golf Channel Amtourの参加を取りやめた。全米のゴルフ愛好家とも競えない。Big Island AmateurもHawaii State Openも諦めた。せめて春から夏は思いっきりプレーしたいのに、腰痛でゴルフができなくては困る。

初心忘るべからず。ゴルフをするためにリタイアしたんだ。コーヒーのためではない。心を改めた。とにかくゴルフをしなきゃ。脚を引きずりながら、ゴルフ場に行ってみた。練習場で痛いのを我慢してクラブを振った。痛い!でも思ったより真直ぐ飛ぶ。楽しい。思い切って、9ホールをプレイしてみた。痛いけど、う~うれしい~!もう夢中。あっという間に9ホールを終えた。あれあれ??気が付くと痛くない。治った―!

一体、この体はどうなっているんだ。ゴルフ用にできているのかなあ?

でも、これなら来シーズンもコーヒーを摘めそう。

 

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2018/03/02   yamagishicoffee

コーヒーの花が咲いてミツバチが来た

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コーヒーの花が咲いた。思ったよりも少ない。今年はもっと一斉に咲くかと思ったが、なんだか、ばらばらと咲く。控えめなコナスノー。

蜜蜂が忙しそうに働く。不思議なことに気が付いた。今朝はほとんどが花粉収集の蜜蜂だらけ。後ろ足のわきに花粉玉を付けているので、花粉収集係とわかる。蜂蜜収集係は花粉玉を付けていない。例年は2割くらいが花粉収集係で、ほとんどが蜂蜜収集係だが、今朝は9割以上が花粉収集係。

花粉玉は花によって色が違う。コーヒー畑の花粉玉は白い。コーヒー畑に勝手に生えてくる野生のニガウリの花の花粉玉は黄色い。

花粉玉は巣内の幼虫の餌(ロイヤルゼリー)の原料。タンパク質豊富で体を大きくする栄養素が豊富。一方、十分成長した働き蜂は糖分が中心のハチミツを食べる。それをエネルギーに、ひたすら働き続ける。

花粉を集めているということは、女王が卵をたくさん産んで幼虫が増えているという事なのかなあ?

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2018/02/18   yamagishicoffee

コーヒー畑の土が生きている

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コーヒー畑の土が生きている。

コナは今が乾期。昨日は恵の雨。一日中降った。

農作業ができないので、家で納税のための2017年の決算処理。計算してみて驚いた。過去最大の大赤字。ガックリ。もう、活力ゼロ。

ところで、今朝、畑に出て雑草を抜いたら根の周りの土に菌糸がぎっしりと付いている。

一昨日まで、乾燥してカラカラでサラサラの土だったのに、雨が降ったら、一斉に菌糸が活動開始。凄い回復力。私と違って、土壌は活力満点。

昨年から使っている肥料(魚を炭化させたものにEM菌を培養したもの)が効いているのだろうか。

ドンドン肥えろ!

 

 

 

 

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2018/02/17   yamagishicoffee