農園便り

コーヒー2050年問題 その2

美味しいコーヒーとはピッカーがきれいに収穫したもの。健康な完熟実だけを摘むと、フルーティーでクリーンなコーヒーになる。甘味さえ感じる。逆に、いい加減に摘むと雑味が増えて苦くなる。飲んだ後に口の中に苦味や渋みやえぐみが残る。つまり、苦いコーヒーは、いい加減に育て、いい加減に収穫したもの。健康なコーヒーは後味がスーっと心地よく消えていく雑味のないクリーンなコーヒーだ。大きめのマグカップのコーヒーを30分以上かけて冷めても、苦味や渋みやえぐみなどのイヤな後味が残らない。

もちろん、深く焙煎をすれば苦味が強くなる。それは構わない。複雑な香りに魅惑されるも良し。しかし、ミディアムでも苦味が出るのは良くない。

一方、先月号で述べた通り、現在は低賃金の劣悪環境でコーヒーを摘むピッカー達は、経済発展したら、今の労働条件ではコーヒーを摘んでくれないかもしれない。つまり、将来は美味しいコーヒーを飲めなくなるかもしれない。どうしよう。

ピッカーの取り分を増やさなければならない。私は経済協力やフェアートレードなどの人道的支援を提唱している訳ではない。そのような形で消費国が誠意を示したところで、きれいに摘んでくれる保証はない。援助資金を与えようが、青年海外協力隊が井戸を掘ろうが、フェアートレードで地元に学校を作ろうが、それと収穫は別だ。ひょっとして感謝はされても、それは消費者への感謝ではなく、神への感謝かもしれない。

そもそも見返りを期待しないのが慈善活動。伊達直人(タイガーマスク)は匿名だ。援助やフェアートレードの見返りに美味しいコーヒーを作れというのも成り立たない。第一、コーヒーをきれいに摘むインセンティブをピッカーに与えない。

また、日本のコーヒー関係者が生産国へ行って、「赤い実だけを摘むように指導した」という話をよく耳にするが、あれだけしか払わないくせに、よくそこまで言えるなあと感心する。ましてや、昔のように生産国政府がコーヒーを管理して価格を維持することを提唱するものでもない。それではスペシャリティーコーヒーの出現以前の状態に逆戻りで、生産者に良いコーヒーを作るインセンティブはなくなる。

指導や人道的動機も大切だが、やっぱり人を動かすのは金だ。経済的合理性だ。私は消費者がきれいに摘んだ美味しいコーヒーと、そうでないコーヒーを見分けられるようになってほしい。それが良いコーヒーに高い値段を払う経済的合理性を生む。

奴隷制やプランテーション方式、あるいは時代が下がって、生産国各国の価格維持政策等の管理主義から生まれた粗悪なコーヒーによって長いこと消費者の好みが培われた。コーヒーほど傷んだものが、ごちゃ混ぜで堂々と売られる食料品はない。普通スーパーに並ぶ食品は皆きれい。農作物はきちんと育ったものを美味しいと評価するのが普通で、それがその農作物の味というものだ。いい加減に収穫した出来損ないを口にしておいて、こういう調理法(焙煎・抽出)が良いだの悪いだの、砂糖やミルクを入れると飲みやすいだの論じられる農産物はコーヒー以外にはない。しかし、最近のスペシャリティーコーヒーの登場で良質な豆が流通して、人々の好みが変化しつつあることは喜ばしい。

ピッカーがきちんと仕事をしたコーヒーは甘くてフルーティーだ。それをいい加減な生産方法の苦いコーヒーとごちゃ混ぜにするから、良い仕事をするピッカーへの感謝が湧いてこない。感謝されなければ(正当な賃金を貰えなければ)、きれいに摘む気にならない。スペシャリティーコーヒーの世界も「COE入賞の○○農園凄い!」ではなく、「○○農園のピッカー凄い!」という消費者の声がその農園主とピッカーに届けばなお良い。

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2020/10/02   yamagishicoffee

甘いコーヒーチェリー

今年もコーヒーの果肉は、とても高い糖度となった。

コーヒーの実はオレンジ色になるとほのかに甘くなり、赤くなると甘くなる。ワインカラーですごく甘くなり、それを過ぎると過熟してすっぱくなる。https://www.youtube.com/watch?v=UJnL7JK-9Ng

 

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2020/09/30   yamagishicoffee

コーヒー2050年問題

「コーヒーの2050年問題」なる言葉を耳にする。地球温暖化で2050年には栽培可能な耕地が50%も減少してコーヒーが飲めなくなるから問題だという話。

なんだか違和感を感じる。ことわっておくが、私は温暖化懐疑派ではない。また、温暖化問題をコーヒーという身近な日常に落とし込んで、正義を振りかざす「意識高い系」の態度が鼻に付くという訳でもない。私の違和感は「あんた、そんな将来にまで、まだ彼らにコーヒーを摘ませる気か」という事である。

一説によると、世界で3000万人がコーヒーを摘んでいる。日本人でこの仕事ができる人はまずいない。不安定な季節労働。劣悪な住環境。一日数ドルの低賃金。重いバスケットを腰に付けての重労働。私の日本からの友人で3日以上、体がもった人はいない。

こんな環境でなければ、コーヒーが一杯100円はありえない。コーヒーピッカーだって、好きでやっている訳ではない。途上国の、さらに最貧の山間部の人々が止む無く換金作物を手掛けているだけだ。そりゃ、日本のテレビ局が取材に来れば、幸せそうに笑顔でコーヒーを摘んでみせるさ。でも、彼らだって、コーヒーなんか摘むより、エアコンの効いたコンビニで「Irashaimase~」とコーヒーを売る側になりたい。何倍も稼げる。あわよくば、コンビニでコーヒーを買う側の人間になりたい。豊かになりたいと思っている。

100年前(ほんの4世代前)の日本やアメリカは国民の大多数が農民だった。生産性が低い農業から生産性の高い工業・サービス業へ労働力が移転して経済成長を遂げた。農業の生産性も上がった。昔は人口の8割の農民が国民を養っていたのが、今は農民は2~3%程度。それで養える。中国は改革開放後40年。この道筋の半分くらい(農民人口が半減)、たった1~2世代で驚異的な発展を示した。

コーヒー生産国は、いずれこの発展の道筋をたどる。これまでは、山奥にコーヒーを植えて、地元民に職を与えることで生活が改善できた。コーヒー業界は我々がコーヒーを飲むとき、それが生産国の人々を助けているというストーリーを伝える。どれだけ過酷な労働を強いているかは抜きにして、美談として伝えられる。今までは素晴らしい試みだ。しかし、そのノリの延長で、「コーヒーの2050年問題」は、30年後(今のピッカーの子供や孫たちの時代)も、彼らをコーヒー畑に縛り付けておくことに何の疑問を持っていないように聞こえる。

確かに、経済発展と環境保護はしばしば対立する。温暖化を食い止めるために、経済発展のあり方は工夫が必要だ。でも、30年後も、我々がプラスチック容器に入った冷たいフラペチーノをストローで吸い上げる快感を味わいたいがために、彼らを雨のコーヒー畑に濡れネズミにさらし続けるとしたら、それは悲しい未来だと思う。

過去30年間、日本以外の世界は経済成長した。成長は続くだろう。コーヒー生産国も発展が続く。それが自立的か、米中経済に従属する形なのかは分からない。それは30年後よりも先かもしれないが、きっと、彼らの孫、ひ孫の時代には、貧しい山奥から都会へ出る。山奥に留まる人も、今の値段や労働環境では絶対にコーヒーを摘んでくれない。

安いコーヒーを飲みたければ、手摘みよりも何万倍も効率的なブラジルの機械摘みコーヒーを飲めばよい。しかし、美味しいコーヒーを飲みたければ丁寧に健康な完熟実だけを摘む必要がある。(写真の数字、左から、2が完熟で摘みごろ、0は2週間早い、5は1カ月早い、0はそれ以上早い、最後の?は過熟。)美味しさに最も貢献しているピッカーの過酷な労働に対し、もっと賃金を支払ってもバチは当たらない。さもなくば、2050年には美味しいコーヒーを飲めなくなる。

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2020/09/01   yamagishicoffee

収獲1ラウンド目終了

今シーズンの収穫1ラウンド目が終了。

脚むくむ。

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2020/08/26   yamagishicoffee

雑誌「珈琲と文化」2020年7月号 コーヒーと土壌

雑誌「珈琲と文化」2020年7月号に拙稿が掲載されたので転載します。コーヒーと土壌についてです。ご笑覧ください。

 

日本のテレビ局はハワイがお好き。頻繁にハワイ特集をする。コナコーヒーも取り上げられる。コーヒー畑で日系人のおじさんがコナのコーヒーが美味しいのは、この溶岩台地の土が秘訣と自慢するシーンは番組作りの定番だ。

コーヒーショップで働く友人が日本のテレビ局の取材を受けた。カメラに向かい、コナコーヒーが美味しい理由を並べたが、なかなかOKがでない。最後に火山灰土壌の話をしたら、ディレクターが「そうそう、それを一言で簡潔にお願いします」と、撮り直しになった。最初からそれを撮りたかったらしい。観光名所のキラウェア火山と話が繋がるし。

確かに、コーヒー産地はハワイ島コナの他にも、キリマンジャロ、ジャワ島、グアテマラなど火山の近くが多い。コーヒー関連の本にも、コーヒーは火山灰土壌で良く育つと書いてある。どうやら日本のコーヒー愛好家には常識らしい。

コーヒーに適した土壌は有機物や腐植(有機物が分解した物)が多く、ミネラル豊富、保肥性、保水性、透水性に優れ、弱酸性の土壌。火山灰土壌はこの条件を満たしている。世界の土壌を12種類に分類すると、火山灰土壌は世界中で1%以下しかない珍しい土壌。熱帯・亜熱帯の火山、南国の山奥、人里離れた秘所、異国情緒たっぷりの珍しい土壌でコーヒーは育つと想像すると、なんだか、神秘的でありがたみが増す。コーヒー本の著者もテレビのディレクターもそれを狙っているように感じる。

実は火山灰土壌の学術名はAndosol。一説には、その語源は日本語の「暗土」。ただし、暗土をアンドと呼ぶことは一般的ではなく、実は調査に関わった「安藤さんの土」という説まである。日本では古くから「黒ぼく土(くろぼくど)」と呼ばれる。おそらく、コーヒー本の著者もテレビディレクターもそんな単語は知らないかもしれないが、農家なら誰でも知っている。日本を代表する畑の土だ。日本のテレビ番組で農家のおじさんがフカフカで粘り気のある黒い土を手に取り「この畑は土が良い」と自慢する土は、コナのコーヒー農家のおじさんが手に取る土と同じ種類だ。

火山灰土壌は活火山近郊の若い土壌。火山国のコーヒー産地や日本では常に火山からの新たな噴出物が供給されるのでミネラルが多い。また腐植(動植物の死骸が分解した物)も多い。熱帯・亜熱帯の温暖で雨の多い地域では、微生物が活発で、有機物はドンドン分解され消滅するので、やせた土になりやすい。だが、火山灰土壌の粘土(アロフェン)は、有機物が完全に分解される直前の腐植を強く吸着して、それ以上の分解を防ぐ。これにより腐植が豊富となる。腐植は黒いので日本の土は黒い。ころころっとした団粒構造を持ち、保水性と透水性が高い。踏むとボクボクと音がするので黒ぼく土。沖縄や小笠原を除いて、黒ぼく土は北海道から九州まで全国にある。世界には少ないが、日本では最もありふれた土だ。

コナに視察に来た日本のカフェのオーナーが、「この火山灰土壌が良いんですよね」と、憧れの眼差しでコナの土壌を見つめる。しかし、青い鳥、いや、黒い土はすぐそばに居た。

 

もちろん日本人なら誰もが日本の土は火山灰土壌だと知っている。しかし、日本のコーヒー業界の人は、日本の火山灰土壌とコーヒー産地の火山灰土壌とが同じ種類であることを、はっきりとは認識していないのではなかろうか。市販のスペシャリティー・コーヒーに、「〇〇農園はコーヒーの栽培に適した肥沃な火山灰土壌」云々との説明を頻繁に見かける。肥沃な火山灰土壌?日本語としてなんだか変。形容矛盾だ。

火山灰土壌(黒ぼく土)は、確かにミネラルと腐植が豊富。団粒構造をなしていて、保水性や透水性に優れている。フカフカして粘り気もある。しかし、酸性で、かつ、粘土にリン酸が吸着して植物がリン酸を吸収できないので、施肥が必要な問題の多い土壌だ。決して肥沃ではない。

世界の12種類の土壌のなかで、最も肥沃なのはチェルノーゼム土壌。つまり、穀倉地帯のウクライナ、北米のプレーリー土、中国東北部の黒土、アルゼンチンのパンパ土など。穀物がどんどん育つ。土の王様だ。次いで、黄土高原の粘土集積土壌、インドのデカン高原やエチオピア高原のひび割れ粘土質土壌も肥沃。我らが火山灰土壌は色が黒く(腐植が多い証拠)て肥沃そうに見えるが、さほど肥沃とはいえない。他のコーヒー産地のブラジルやアフリカのオキシソル土壌やベトナムの強風化赤黄色土よりはましだけど。

黒ぼく土は、ずっと日本の農民を悩ませてきた。戦後になって、石灰による酸性度の改良と大量のリン酸の施肥で、ようやく肥沃となった。日本人にとって、「お代官さまー、今年はオラの畑じゃあ、菜も大根もなーんも育たねかっただあ。どーか、ご勘弁くだせー。」という時代劇の台詞は、誰もが知っている民族の記憶と言っても過言ではない。

大岡越前守の時代に青木昆陽が桜島の火山灰降りしきる薩摩でも育つサツマイモを江戸近辺の痩せた黒ぼく土に持ち込んだというのは時代劇で繰り返し使われるテーマだ。(最近は青木昆陽の功績というのは疑問視されているらしい)。逆に言えば、サツマイモぐらいしか育たない土だ。

落語に登場する長屋の八つぁん熊さんが、たな賃を滞納しても大家さんから叩き出されないのは、大家は長屋のトイレの糞尿(下肥)を江戸近郊の農家に売って収入を得ていたから。大腸菌や寄生虫などの衛生上のリスクを冒してでも、そこまでしないと野菜は育たない。そういう土だ。

昭和初期には、満州の肥沃な土壌を求めて開拓団が入植した。逆に、戦後、開拓団が引き揚げて日本へ逆入植して苦労したのが、日本の黒ぼく土。満州の肥沃な黒土と見た目は似ているのに、満州のようには作物が育たない。

テレビで農家のおじさんが黒ぼく土を自慢するのは、そんな厄介な土を懸命に世話していることの裏返し。我々日本人は、かくも土に苦労した歴史と文化を共有している。なのに、コーヒー業界の常套文句「肥沃な火山灰土壌」とは、これ如何に。農民の苦難をもうお忘れか。

火山灰土壌は数万年単位の短い期間で劣化する。ミネラルも抜け落ちる。コーヒー産地の熱帯地方では、常に新たな火山灰が提供される標高の高い所には火山灰土壌があるが、標高が下がるにつれて、さらに痩せた土壌に風化する。つまり、周囲の標高の低い痩せた土地に比べれば肥沃だから、中南米のコーヒー農家は「肥沃な火山灰土壌」と自慢したくもなるのだろう。スペイン語ならばそれほど違和感がないのかもしれないが、それをそのまま日本語に訳して使うから、奇妙に聞こえる。

確かに、コーヒーは火山灰土壌が好きだ。第一に、保水性、保肥性、透水性に優れている。コーヒーは根腐れしやすいので水はけが良い所が良い。第2に、ミネラル豊富である。一方、粘土がリン酸を吸着するのが問題点。野菜などは火山灰土壌に吸着されたリン酸を吸収する能力が低いが、樹木の根は土壌に吸着されたリン酸を溶かし出す能力が高い。第3に、コーヒーは弱酸性土壌に適している。第4に、火山灰土壌は標高の高い所に集中していて、火山灰土壌の土地はコーヒーに気候が合っている。

だが、火山灰土壌がコーヒーに最適とも思えない。他のコーヒー産地にはより肥沃な土壌の国もある。たとえ火山灰土壌でも肥料を与えないと土壌は枯れる。野生のコーヒーの木のように森の中で大木に囲まれていれば、森の落ち葉がコーヒーに十分な栄養を与えるが、商業的にコーヒーを生産するには、何らかの形で栄養を与えなければならない。怠れば栄養不足で痩せた味になる。「肥沃な火山灰土壌」と威張る中南米のおじさんは、実は心の中では「日本人さまー、今年はオラの畑の火山灰土壌では栄養が足りなくて、コーヒーは育たねかっただあ。ご勘弁くだせー。ポルファボール」と思っているかもしれない。

 

コーヒーの産地が全て火山灰土壌なわけではない。むしろ少数派。他の土壌でも、きちんと栄養管理を行い、保水性と水はけが良く、弱酸性の土壌であればコーヒーは育つ。

まず第一に、日本で人気のジャマイカのブルーマウンテン地方は石灰質土壌で火山灰土壌ではない。

次にアラビカ種の原産地といわれるエチオピア。国連食糧農業機関(FAO)の土壌マップ(http://www.fao.org/soils-portal/soil-survey/soil-maps-and-databases/faounesco-soil-map-of-the-world/en/)を見る限り、エチオピアのコーヒー産地にはイルガチェフ周辺の僅かな地域を除いて火山灰土壌はない。Jimma、 Tepi、 Sidamo、 Harrarにもアラビカ種の原産地と言われるKaffa地区にもない。大地溝帯に噴出した玄武岩台地で、確かに大昔の溶岩由来だが、火山灰土壌ではない。ひび割れ粘土質土壌や粘土集積土壌が入り組んだ肥沃な高原だ。コーヒー農家としては、そんな土で一度コーヒーを育ててみたいものだ。

隣国のイェメンにも火山灰土壌はない。加えて、カネフォラ種の原産地と推定される中央アフリカや西アフリカ一帯はコンゴ高原だろうがアンゴラだろうが、おおむね不毛のオキシソル大地だ。確かに土壌マップで結論を出すのは性急だ。私の経験では、ハワイ大学作成のハワイの土壌マップは全く信用が置けないし、FAOの土壌マップの信頼度は知らない。とはいえ、どうもコーヒーは火山灰土壌原産ではなさそうだ。

世界第2位のコーヒー生産国のベトナムは、おおむね、強風化赤黄色土。強風化との名前のとおり、風化の進んだ痩せた土壌。火山灰土壌よりもずっと厄介だ。

最大のコーヒー生産国のブラジルはオキシソル土壌が主流だ。火山灰土壌のかの字もない。ブラジルのコーヒー業界はテーラ・ロッシャ(Terra Roxa:ポルトガル語で赤土の意味)という土壌を自慢する。テーラ・ロッシャは粘土集積土壌の一種で、弱酸性の肥沃な赤土。昔のブラジル農業は施肥をせず畑を使い捨てにしながら奥地へ開拓を進めた。テーラ・ロッシャでは施肥をせず40年もコーヒーが採れたというから、火山灰土壌よりも肥沃だ。しかし、現在、彼らがテーラ・ロッシャという単語を使う場合、赤土という程度の意味で、必ずしも分類学上の土壌の種類を指してはいないようだ。かつては、点在するテーラ・ロッシャでコーヒーが栽培されたが、霜の害を避けるために、生産地は、より北のミナスジェライス州などのオキシソル土壌地帯へ移動した。このことから、ブラジルでテーラ・ロッシャと言う時、昔の栽培地の粘土集積土壌の肥沃な赤土と、新たな栽培地のオキシソルの不毛な赤土が混乱して使用される。つまり、真っ赤なウソだ。

オキシソルは同じ赤土でも、性質は全く異なる。酸性で栄養分が乏しく不毛の大地。長い年月で風化が進み、栄養分が失われた末に、アルミニウムと鉄さび粘土だけが残った土壌で、それが化石化したものはアルミの原料のボーキサイトだ。

オキシソル大地が広がるセラード地域は、ブラジル中西部地帯に広がる灌木林地帯で日本の国土面積の5.5倍もある。かつては、農業に不向きで最貧地域だったが、1970~80年代に、ブラジル政府は、大量の石灰とリン酸を投入した。すると、オキシソルの持つ良好な排水性と通気性が功を奏して、肥沃な土壌に変貌した。そして、大豆・トウモロコシ・牧草地などの大農業生産地帯が生まれた(セラードの奇跡と呼ばれる)。そのセラードの南端に、品種改良した平原でも育つコーヒーを植えた。世界最大のコーヒー生産地である。なお、コーヒー業界でコーヒー生産地として呼称されるセラード地区は、ここでいうセラードのごく一部で、スルデミナスなど他の生産地も広大なセラードに含まれる。

セラードの奇跡には外資も寄与した。資源外交を重視する田中角栄首相のブラジル訪問や渡邊美智雄氏の尽力で、日本もセラード開発を援助することになった。1974年に国際協力事業団 (JICA) が発足して、日伯セラード農業開発協力が進められた。喫茶店でブラジルがベースのブレンドを注文するたびに、ここに投入された大量の石灰とリン酸肥料と有機物(つまり、多額の援助資金)を飲んでいることになる。今でこそ、食糧が余ってしょうがないことが国際貿易・政治の課題だが、1970~80年代には、世界の食糧危機が叫ばれた。セラードの奇跡は食糧危機を解消する偉業だった。

ただし、不毛ゆえに、セラードには希少で多様な生態系が存在する。開発はその草原・森林の生態系や原住民の生活様式を破壊したとの批判は広く知られるところである。

 

ちなみに、黒ぼく土はコーヒーに適しているが、残念ながら、日本はコーヒー栽培には向かない。コーヒーは霜で即死する。100年に一度でも霜が降りる所はリスクが高い。霜柱が立ちやすいのは火山灰土壌の特徴だ。さらに、気温が23度を越えると光合成が阻害される。コーヒー産地の気温は27度を越えない。しかも、昼夜の寒暖差が必要。だから、コーヒー産地は熱帯・亜熱帯の標高の高い場所にある。また、コーヒーは根が浅いので強風に弱い。台風の通り道にコーヒー産地はない。

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さて、ホノルルがあるオアフ島とコナのあるハワイ島では、土の色が違う。オアフ島は赤土だが、ハワイ島は黒土。ハワイ島は溶岩が噴き出すホットスポットの上にある活火山の島。ハワイ諸島は太平洋プレートに乗って、西へ移動しているので、マウイ、オアフ、カウアイと西に行くほど古い。土壌もその順に古い。若いハワイ島には黒い火山灰土壌が豊富だが、オアフ島やカウアイ島は既にミネラル分は流出して火山灰土壌は消え、セラードと同じオキシソルの赤土に劣化している。ハワイ島は数十万年、オアフ島は3~4百万年、一番古いカウアイ島は約5百万年を経ているが、数億年は経ているアフリカ大陸やブラジルの土壌に比べれば、はるかに若い。それでも、火山灰土壌は風化し消失する。火山灰土壌の命は儚い。ハワイ島コナはフアラライ山とマウナロア山の山麓に標高200m~800mの地域に縦3km、横35kmの帯状のコーヒー産地(コーヒーベルト)が広がる。火山から流出した溶岩の上に粘土と腐植が溜まった火山灰土壌。この細長いコーヒーベルト地帯では、畑によって土壌は微妙に違う。

溶岩は火口から10mや100mの幅の溶岩流になって斜面を下へ流れる。コナの溶岩流は一番新しいのが220年前で、古いのは1万5千年前。異なった年代の溶岩が帯状に重なっている。図では、色が濃いほど年代が古い。丁度バーコードの様な模様で、村を水平方向へ移動するたびに土壌の年代が異なる。

火山灰土壌は新しいと未熟である。図の白い部分は500年以内の溶岩流の跡でコーヒーは育たない。時が経つにつれ溶岩の上に、粘土(いったん水に溶けた溶岩が結晶化した物)と腐植(動植物の遺体が分解した物)が堆積して火山灰土壌が成熟する。しかし、古すぎたり雨が多すぎると栄養分は流出してしまう。よって、コナは畑によって土壌の質が微妙に異なる。あるいは同じ畑の中でも異なる場合がある。ワインのブドウ畑では道を挟んで隣同士の畑でもワインの質に差がでるので、テロワールとかマイクロクライメットという単語が用いられる。スペシャルティーコーヒー業界もワインを真似して好んで用いる。

同じコナでも標高によって雨量や気温や日照量が違うので、コーヒーの質に差が出る。それに加え、同じ標高でも横に移動すると目まぐるしく土壌の年代が変化するので、やはりコーヒーに微妙な差が出る。おまけに、土壌中にコーヒーの根の大敵である線虫の多い地域と少ない地域があるので、もうごちゃごちゃだ。

確かに地域で差はある。カッピング競技会の審査をしていて感じることもある。しかし、ここまで土壌の話をさんざんしておきながらなんだが、コーヒーは施肥さえすれば土壌の違いよりも、気温、湿度、雨量などの気候が栽培に適しているか否かの方が重要。さらに、もっと大切なのは、コーヒーを健康に育て、きれいに収穫するか否か。桁違いに重要だ。大きくコーヒーの香味に差が出る。それに比べれば、コナの土壌の差など微々たるものである。

ワインは果実の熟度が揃っているので10日程度で収穫を終える。つまり、収穫がワインの味に与える影響は小さい。その分、畑の違いが強調される。だからテロワールだ。しかし、コーヒーはコナだと収穫は5カ月以上に渡る。うちの農園では昨年は3週間ごとに畑を一周して全部で9周した。そのたびにきれいに完熟した実だけを摘まなければならない。未熟もダメ、過熟もダメ。収穫の重要度は高い。クリーンカップ至上主義を掲げ、きれいな収穫を最重視する私は、テロワールよりも人、きれいに収穫するピッカーの方が重要に思える。だって、他の産地ではあの不毛の赤土のオキシソル土壌や強風化赤黄土でも立派なコーヒーを生産する農家はあるんだから。

 

どんな作物にせよ、農家が土壌の種類を自慢したら、話半分に聞いておいた方が良い。実は、農家だって、土の種類ではなく、自分が土をどれだけ手入れしているかを自慢したいのだ。それを抜きに、ことさら土の種類だけを自慢する人がいたらば、それは怪しい。そもそも、芋や大根や人参など地中にできる物を除いて、スーパーで火山灰土壌を売りにした野菜や果物など見たことがない。土なしの水耕栽培を売りにする野菜はあっても、○○土壌だから美味しいと、まるで常識のように宣伝される農産物はコーヒー以外にない。植物はそんなに単純ではない。生産者としては、日本のコーヒー業界の「火山灰土壌」の常套文句は本当に不思議だ。土壌の種類が何であれ、適切な物理性(保水性、保肥力、透水性)を整え、適切な酸性度(pH)を保ち、充分な有機物と栄養と水を与えれば、コーヒーは育つ。その上、有機物を増やして土壌中の菌類とバクテリアを元気にすれば、彼らが多くの仕事をしてくれる。火山灰土壌はその多くが整っている。その他の痩せた土壌だと、農業に化学的な要素が増える。追加的な石灰(酸性度の調整)、栄養分、微量栄養素の管理など化学的な知見、素材を投入する必要性が増す。

土壌には、コーヒーの木が必要とする窒素・リン・カリウムなどの主要栄養分の他にもカルシウム、マグネシウム、鉄、マンガン、銅、亜鉛、ホウ酸などの微量栄養素量が適切な量でバランスよく存在しなければならない。一つでも不足すると成長が阻害されるし、過剰でも障害が起きる。

コーヒーの最適pH値は5.5~6.0と弱酸性。植物はそれぞれが好む最適なpH値から大きく酸性、あるいはアルカリ性に傾くと、たとえ、充分な栄養素が存在していても、根が栄養素を吸収できなくなる。だから、酸性度の管理も必要。

加えて、土壌中の菌類やバクテリアを増やして落ち葉などの表土の有機物がコーヒーの根に吸収されやすい形に変えられる土壌環境を作ることが大切だ。逆に、線虫などのコーヒーに害を与える生物が増えないことが望ましい。

枝葉を見れば栄養状態の大体の見当はつくが、栄養成分検査は役に立つ。畑の土を数ヶ所から採取し、ハワイ大学の研究所のコナ出張所へ持っていく。研究所が土の中の栄養成分を計測して、コーヒー畑に適した成分にする為の改良策を提示してくれる。そのほかに葉の養分検査で、不足している栄養素を割り出してくれる。便利なサービスだ。

コーヒーが実をつけるには大量の窒素とカリウムが必要。毎年のシーズン初期(開花時)に検査し、窒素とカリウムの残存量を把握する。それに基づき、年に何回、どれくらいの量の肥料を投入するかの計画を立てる。うちは魚の切れ端を炭化させた肥料を主に使うので、撒くたびに畑が魚臭くなるが、これは我慢。

そうやって栄養管理をしているが、うちのコーヒーの木は微量栄養素のマンガンが不足しがち。マンガンは光合成に必要。土壌中にはあるが、上手く吸収できない。実はそれを解決するためにここ数年、土壌について調べたのが本稿執筆の契機となった。結局、ハワイ大学の研究員がうちの畑で色々実験もしたが、ここの土壌中のマンガンの挙動が良く分らないので、マンガンを葉面散布することにした。反則みたいで悔しいが、土づくりが目的ではなく、美味しいコーヒーを作るのが目的だから仕方がない。

 

さて、ハワイ大学の土壌検査のマニュアルには1カップの土を提出せよと書いてある。計量カップは日本とアメリカではサイズが異なる。日本では酒と米に180cc(一合)を使うこともあるが、おおむね200ccが標準だろう。一方、アメリカでは1カップは240cc (0.5パイント)と連邦法で定められている。その証拠に、アメリカで買う日本製のカレーの箱には、調理法が日本語と英語で併記され、水は日本語では6カップ、英語では5cupsとある。ともに1,200ccだ。

ここはアメリカ、240ccの土を提出するのが筋。だが、私の妻は日本とカナダのハーフで、カナダでは1カップは250cc。敬意を表し、「少し多めに250ccを提出するから」と妻に見せた。すると、「アメリカ人にとって1カップといったら、普通マグカップ1杯でしょう」との答えが返ってきた。それじゃ倍じゃないか。ここで大激論となった。

「だって、コーヒーを一杯注文すると、マグカップになみなみと注ぐでしょ。」

「じゃー、料理の本に1カップとあったら、アメリカ人はマグカップを使うのか?」

「普通のアメリカ人は料理をしないから、そんな細かい決まりは誰も知らないわよ。」

「研究所に提出するんだぞ。科学者だぞ。そんないい加減じゃ科学は成り立たないぞ。」

「アメリカは何でも大きいの。マグカップでいいじゃない。」

「連邦法の規定だぞ。お前は弁護士のくせに、連邦法を無視していいのか?」

意地っ張りな私は250cc分を袋に入れて、車で30分先の研究所へ行った。土を提出すると、受付の女性は困り顔。こんな少量を持ち込んだ人は初めてだという。彼女はマニュアルを持ち出してきた。そして、キッパリと「土のサンプルは1カップ必要です。これでは足りません」との返事が来た。1カップというと、どれくらい必要なのかを問うと、机の上のすっかり冷めたコーヒーの入った大きなマグカップを指差した。哀れかな連邦法。

往復1時間。マグカップ分の土500ccを集めて、再提出した。

2020年6月 山岸秀彰

 

(本稿執筆に際しては、世界の土壌研究の専門家の森林総合研究所の藤井一至主任研究員から数多くの助言を頂いた。また、同氏の著作「土 地球最後のナゾ」(光文社新書)も参考にした。感謝いたします。)

 

 

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2020/08/16   yamagishicoffee

今シーズンの収穫開始

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今シーズンのコーヒー摘みがいよいよ始まった。

手袋も袋も新品。

 

毎年の事だが、シーズン最初はきつい。足腰がガクガク。手足がつる。

畑の半分が終わったところで中断。体力を回復させてから来週に残りを摘む。

まだ7時半だけど練る。

 

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2020/08/14   yamagishicoffee

赤くなってきた

コーヒーの実が赤くなってきた。

そろそろ今シーズンの収穫開始かな。

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2020/08/12   yamagishicoffee

ぴーかん

久々に、ぴーかん。

昨年に続いて、今年のコナは雨が多い。おかげでコーヒーの生育はとても良い。でも、うんざりするくらい雨が降る。

ところが、今日は、午後までずっと快晴。

こんなに晴れたのは、たぶん4月以来だと思う。

 

おかげで、家の中は27度。暑くてつらい。

涼しい気候にすっかり慣れて、軟弱ですみません。

 

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2020/08/05   yamagishicoffee

火山灰土壌 その4

ホノルル(オアフ島)とコナ(ハワイ島)では、土の色が違う。ハワイ島は黒土だがオアフ島は赤土。ハワイ諸島は太平洋プレートに乗って西へ移動しているので、西に行くほど古い。土壌もその順に古い。若いハワイ島には黒い火山灰土壌が豊富だが、オアフ島やカウアイ島は既にミネラル分は流出して火山灰土壌は消えている。ハワイ島は数十万年、オアフ島は3~4百万年、一番古いカウアイ島は約5百万年を経ているが、数億年は経ているアフリカ大陸やブラジルの台地に比べれば、はるかに若い。それでも、火山灰土壌は風化し消失する。火山灰土壌の命は儚い。

ハワイ島・コナはフアラライ山とマウナロア山の山麓。標高200m~800mの地域に縦3km、横35kmの帯状のコーヒー産地(コーヒーベルト)が広がる。火山から流出した溶岩の上に粘土と腐植が溜まった火山灰土壌。この細長いコーヒーベルト地帯では、畑によって土壌は微妙に違う。

溶岩は火口から10mや100mの幅の溶岩流になって斜面を下へ流れる。コナの溶岩流は一番新しいのが220年前で、古いのは1万5千年前。異なった年代の溶岩が帯状に重なっている。図では、色が濃いほど年代が古い。丁度バーコードの様な模様で、村を水平方向へ移動するたびに土壌の年代が異なる。

土壌は新しいと未熟である。図の白い部分は500年以内の溶岩流の跡でコーヒーは育たない。時が経つにつれ溶岩の上に、粘土(溶岩が水に溶けて結晶化した物)と腐植(動植物の遺体がある程度分解した物)が堆積して火山灰土壌が成熟する。しかし、古すぎたり雨が多すぎるとミネラルは流出してしまう。

このような事情から、コナは畑によって土壌の質が微妙に異なる。あるいは同じ畑の中でも異なる場合がある。ワインのブドウ畑では道を挟んで隣同士の畑でもワインの質に差ができることから、テロワールとかマイクロ・マイクロクライメットという単語が用いられる。スペシャルティーコーヒー業界もワインを真似して好んで用いる。

コナの場合は標高によって雨量や気温や日照量が違うので、コーヒーの質に差が出る。それに加え、同じ標高でも横に移動すると目まぐるしく土壌の年代が変化するので、やはりコーヒーに微妙な差が出る。おまけに、土壌中にコーヒーの木の大敵である線虫の多い地域と少ない地域があるので、もうごちゃごちゃだ。

確かに地域で差はある。しかし、土壌に関し長々と語っておきながらなんだが、わずかな土壌の違いよりも、コーヒーを健康に育て、きれいに収穫するか否かの方が桁違いに重要だ。大きくコーヒーの香味に差が出る。それに比べれば、コナの土壌の差など微々たるものである。テロワールよりも人だ。だって、他の産地ではあの不毛の赤土のオキシソル土壌や強風化赤黄土でも立派なコーヒーを生産する農家はあるんだから。

4回に渡り、コーヒーの土壌について書いた。最後に、どんな作物にせよ、農家が土壌の種類を自慢したら、話半分に聞いた方が良い。実は、農家はどれだけ土を手入れしているかを自慢したいのだ。それを抜きに、ことさら土の種類だけを自慢する人がいたなら、それは怪しい。そもそも、フカフカな土が必要な根菜類を除き、スーパーで火山灰土壌を売りにした野菜や果物など見たことない。土なしの水耕栽培を売りにする農家はあっても、○○土壌だから美味しいと、まるで常識のように宣伝される農産物はコーヒー以外にない。植物はそんなに単純ではない。生産者としては、日本のコーヒー業界の「肥沃な火山灰土壌」の常套文句は不思議。生産者から遠すぎて、受け売りの受け売りのそのまた受け売りで言いたい放題か。

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2020/08/01   yamagishicoffee

Coffee talk

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Coffee talk

赤くなってきた慌てん坊のコーヒーの実を取り除いている。ほとんどは弱った木の実や、炭疽菌や害虫にやられた傷んだ物。

傷むと赤くなるのは不思議。自然と熟した訳でもないのに赤くなる。危機を感じると、早く種を残そう、早くヤギに食べてもらおうとする作戦だろうか。

4~5個、まとまって赤くなった実を頻繁に見かける。よく見ると、そのうちの一つが害虫(CBB)にやられている場合がある。不思議だ。なぜそうなるのか考えてみた。

  • 赤くなった実を狙ってCBBが来る。でも、虫食いの実は他の実よりも赤が濃い。つまり、周りが赤くなるよりも、虫食いが先だから、これはたぶん違う。
  • ある実が虫食いになると、慌てて赤くなる。ついでに、周りの実に危険信号を発して赤くなるように促す。
  • 単なる偶然。私が畑の中に何らかの面白い法則を見つけ出そうと考えているから、今回の様なケースが多いように感じる。

 

私としては、2番が一押し。コーヒーの実は周りの実と、お互い連絡を取り合っているような気がする。植物だって会話をするんだと思うと、ちょっとワクワクする。Coffee talk

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2020/07/14   yamagishicoffee