農園便り

2017年05月

Ka'u Coffee Festival

今日はKonaとは島の反対側のコーヒー産地のKa'uのコーヒーフェスティバルの最終日。コーヒーに関するセミナーが開催されたので、車で片道2時間かけて行きました。
「コナから来た」と言ったところ、「スパイか?」との答えが返ってきました。「違いますよ。ノウハウを盗みに来ただけですよ。ワハハハハ!」
セミナーは興味深い内容でした。もう、収穫が始まっている農園があってビックリ。(うちの今年の本格的な収穫シーズンは10月下旬からの予定)
http://kaucoffeefestival.com/japanese.html

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2017/05/29   yamagishicoffee

桑名のCafe Kukka

先日、桑名のCafé Kukkaの御主人の伊藤さんが農園に視察に来られました。長いこと菓子を作ってこられた方で、食品・味覚のプロです。

うちの農園でナチュラル製法を試したところ、昨年はチェリーがカビて困ったという話をした所、カビ対策の方法を色々と教えていただきました。アルコール、塩、熱、乳酸菌など、色々な方法でカビに対処できるそうです。さすがはプロ。とてもありがたいアドバイスでした。来シーズンは色々と試してみたいと思います。

Café Kukkaでは、今月、私どものコーヒーを扱っています。自家焙煎のお店でミディアムとシティーの2通りの焙煎が楽しめるそうです。

お近くの方はお試しいただけると幸いです。

 

Café Kukka(カフェ クッカ)三重県 三重郡朝日町 白梅の丘東 1-1-1

https://tabelog.com/en/mie/A2402/A240203/24012720/

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2017/05/06   yamagishicoffee

コーヒーの空輸 金髪は得の巻

4月上旬に日本への年に一度の出荷(空輸)を行った。例年、1~2月に収穫が終了し、乾燥したコーヒー(パーチメント)をしばらく寝かせて、3月に精製所でパーチメントの皮を割ってシルバースキンを取り除き生豆にする。サイズ別に選別し、比重選別機で比重の軽い豆や欠陥豆を取り除き、100ポンド(45キロ)の麻袋に入れる。

次に、麻袋を緑色のビニール袋を2重にして入れる。さらにそれを段ボール箱に詰め、それを木の台(パレット)に積み上げて飛行機で日本まで空輸する。

コナ空港で飛行機に載せる前に、USDA(米国農務省)と州政府の検査を受ける。それぞれの検査官が来て、豆の衛生状態や原産地やらの検査をして出荷の認可をもらう。

ビニール袋は州の法律。コーヒーはホノルル空港で別の飛行機に積み替えられる。ハワイ島にCBB(スペイン語でブロカ)という害虫が発生している。それが、ホノルル空港で積み替え中に麻袋から逃げ出し、オアフ島のコーヒー農園に拡散するのを防ぐための処置。最初はビニール袋一つだったが、昨年から2重にすることが義務化された。ところが、オアフ島には既に2年前からCBBの被害が広がっている。ビニール袋に入れる意味はないが、一度法律が作られると、なかなか廃止されないらしい。ビニール袋自体は生豆の保存に良いので、こちらとしては文句はないが、さすがに2重は余計だ。

出荷作業は力仕事できつい。荷物をトラックに載せ、降ろし、ビニール袋と箱に詰め、航空会社のオフィスの前まで持っていき、農務省と州の検査を受け、パレットに載せるなど、数時間にわたる大変な力作業。昨年はえらい目にあったので、今年は若者を雇い手伝ってもらい大助かりだった。

昨年は妻と二人でやった。空港の作業場は日差しが強く暑い。標高600mの畑とは5度くらい違う。炎天下のなか、ゼイゼイ息をあげながら、汗だくで作業。ところが、航空会社の係員は、見ているだけで全然手伝ってくれない。まあ、引き渡すまでは我々の責任だから仕方がない。私一人では重くて運べないので、妻も一緒になって何十箱も運ぶ。さすがに妻も私も腕と足腰がガタガタ震えて始めた。

それに加えて、箱の積み方が悪いと、係員たちは色々と文句をつけてくる。こっちだって、もう疲労困憊。色々言われてもやり直す力は残っていない。積み方が悪くて問題ならば、少しは手伝ってくれても良さそうなもの。すがるような眼で彼らを見上げても、職場の仲間と楽しそうに世間話をしているだけ。

すると、隣にピックアップトラックが止まった。運転席から金髪ミニスカートの若い美女が降りて来た。荷台には見たところ5キロ程度の箱が10個くらい置いてある。

汗だくの我々は「あんな軽い箱だったら楽でいいなあ、でも、あのミニスカートでどうやって荷台に登るんだろう?」と眺めていたが、彼女は「リンダ困っちゃう」みたいな感じでたたずむばかり。すると、航空会社のオフィスから若い男たちが4人も飛び出してきた。他にもこんなにスタッフがいたとは知らなかった。彼らは嬉しそうに”Let me help you”と、あっという間に全部運び去ってしまった。金髪美女は”Oh, Thank you!”と舌っ足らずな鼻声で甘えながら若者に囲まれて涼しい顔。若者たちも金髪に力こぶを誇示しながら嬉しそう。

それを見ていたうちの妻、金髪が去った後、普段よりも一オクターブも高く声をひっくり返して、若者たちの前で”Mmmm—Heavyyyy”と言ってみた。しかし、ついぞ、手伝ってくれることはなかった。この国では絶対に金髪は得だ。

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2017/05/01   yamagishicoffee