ハワイ島でデング熱流行 僕のせいじゃありません Part 3
デング熱の広がりがとまらない。
146人の感染がハワイ島で報告されている。
うちはノースコナの北端で、感染数が少ない地域だが、ここから20キロほど南のサウスコナのコーヒー畑ではメキシコ人のピッカーたちにも感染者が出ているらしい。
州の衛生局の役人がホノルルから来たときには、都会っぽい洗練された服装と立ち居振る舞いで、田舎の我々には、立派な専門家が来てくださったのでこれで安心と思ったものだが、彼らではまったく手に負えず、ついに世界保健機構とCDC(連邦政府の専門家)も投入された。
畑の中は蚊がいっぱい。長袖・長ズボンで、顔に大量の虫除けクリームを塗っても一日に顔に数箇所、多いときは10箇所ぐらい刺される。特に涼しい朝夕に多い。気温の上がる昼間には少なくなるが、コーヒーの木の中に頭を突っ込んでコーヒーを摘んでいると、木の中の奥まったところの葉っぱの上に隠れている蚊と目が合ったりする。お休みのところすみません。パチン!
蚊に刺されないように顔にネットをつけて摘んでいたところ、何かがネットの後頭部に引っかかっている。枝かと思って手で振り払おうとしたら、「キュー」と鳴く。よく見たらカメレオン。角が生えているので雄。こんな所で捕まってないで、たくさん蚊を食べてくださいね。
さて、私がデング熱で入院したのは6月。ハワイ島での栄えある第1号だ。デング熱にもウィルスのタイプが4つあり、私が罹ったのも、今回流行しているのも同じタイプ1。もしや?と心配していた。
州政府の発表によると、今回流行しているウィルスはフレンチポリネシア(タヒチなど)からのものと判明した。私が感染したのはブラジル。晴れて、犯人は私ではないと科学的に証明されました。別に、めでたくもなんともないけど。