農園便り

2016年3月16日

コーヒーを日本へ出荷した(空輸)

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今日、コーヒーを出荷した。
山岸コーヒーでは年に一度、一年分のコーヒーを日本へ出荷する。
1月末に収穫が終了し、2月に倉庫でコーヒーを寝かせて、3月に精製所でパーチメントの皮を割ってシルバースキンを取り除き生豆にする。それをサイズ別に選別し、比重選別機で比重の軽い豆、虫食い豆、欠陥豆を取り除き、100ポンド(45キロ)の麻袋に入れる。

 

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次に、麻袋を写真の緑色のビニール袋を2重にして入れる。さらにそれを段ボール箱に詰めて飛行機で日本まで空輸する。
コナ空港で飛行機に載せる前に、USDA(連邦政府の農務省)と州政府の検査を受ける。それぞれの検査官が来て、豆の衛生状態やら原産地やらの検査をして出荷の認可をもらう。

ビニール袋に2重に入れるのは州の法律で数年前から課せられたもの。ハワイ島から日本へはかつてはJALが直通便を飛ばしていたが、今はホノルル空港経由となる。この荷物もホノルル空港で別の飛行機に積み替えられる。ハワイ島にCBB(スペイン語でブロカ)という害虫が発生した。それが、ホノルル空港で積み替えをしている間に逃げ出し、オアフ島のコーヒー農園に拡散するのを防ぐための処置。最初はビニール袋一つでよかったが、昨年から2重にすることが義務化された。ところが、オアフ島のコーヒー農園は昨年からCBBの被害が広がっており、今更、強化しても意味はないが、一度法律が作られると、なかなか廃止するのには時間がかかるらしい。とりあえず、ビニール袋に入れることにより気密性が保たれて生豆の保存にはよいので、こちらとしても悪いことではない。

ここ数日は100ポンドの袋を運び続けて体中が痛い。袋をサイズ別に仕分けし、袋を持ち上げ、ビニール袋に入れて、さらにそれを段ボールに入れて、それをトラックに積み込み、空港でトラックから運び出し、検査を受けたらパレットに載せて航空会社へ引き渡す。

そういったわけで、今日はこれから鍼治療ということになった。その後は、シーズン終了を祝って、妻と寿司屋でささやかな祝杯だ。

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2016/03/16   yamagishicoffee