金星のグリーンフラッシュ
毎日コーヒーを摘むと、足腰がパンパンになる。だから、夕暮れ時はプールへ行って20分くらい水中を歩く。さらに、プールのそばに温水と冷水のジャクジーがあるので、交互に入って、温冷水浴をする。これで体力が回復する。何日もコーヒー摘みを続けられるのもこのお陰だ。
このプールとジャクジーはビーチにあり、水平線に沈む夕陽が綺麗。空気が澄んだ日には、グリーンフラッシュが見える。赤い夕陽が沈む瞬間に緑色に光る現象で、稀な現象なので、ハワイではこれを見たものは幸せになると言い伝えられている。
先日、もっと珍しい現象を見た。このところ、日没後は、宵の明星がきれいに見える。あたりが暗くなった頃、金星も水平線近くまで落ちてきた。沈む直前には太陽と同じで金星が真っ赤になった。あまりにも赤いので感動して見つめていたら、一瞬だけ緑色になって水平線に消えた。
太陽のグリーンフラッシュでさえ珍しいのに、金星のグリーンフラッシュは初めてだ。なんだか得した気分になった。
ところで、我々の世代にとって、大いなる謎なのが、ウルトラセブンの最終回。モロボシ・ダンがアンヌ隊員に語る感動の台詞「西の空に明けの明星が輝くころ、一つの光が宇宙へ飛んでいく。それがボクなんだよ」。大学生時代にこのセリフを得意になって暗唱したら、友人から「明けの明星は東の空でしょう。西の空は宵の明星」と指摘された。確かにその通りで、間違って覚えていたのかと思ったが、ダンは本当に「西の空に明けの明星」と言っている。謎だ。金星を見るたびに、このセリフを思い出してモヤモヤする
ウルトラセブンの英語の字幕が付いているバージョンを見つけた。ビデオの18分目で、A bright light will appear in the western sky when the first star comes out. Look for that moving light, because that will be me. (西の空に、一つの光が飛んでいく。明星が輝くころに)と英訳されている。つまり、本来は、こう言うべきところを、ダンが語順を間違って言ってしまっているので正しく英訳しましたといったところか。まあ、宇宙人なんだから日本語の文法があやふやなのは仕方がないという解釈だろう。明けの明星が一番星に代わって、夕方の設定になっているけど。
https://www.youtube.com/watch?v=H8OiKQIx7og
英語の吹き替えバージョンでは、ビデオの26分目過ぎに、At dawn, look for a star streaking into space. That will be me.と言っている。「夜明けに、宇宙へ飛んでいく星を見てくれ。それがボクなんだ」という事らしい。全般的にこの吹替は理解しやすくするためか、日本語の原文にはない説明を台詞に詰め込んで早口でしゃべっているけど、この部分だけは、シンプルに金星の説明をカットして、ダンが星になってしまった。
https://www.youtube.com/watch?v=xA1pxpw-Wls