コーヒーの剪定と菩提樹
コーヒーの収穫が終わると、次は剪定(膝の高さでカットバック)。
コナの気候ではコーヒーは恐るべきスピードで成長する。3年も経つと背が高くなりすぎて、収穫の際に届かない。だから3年サイクルで剪定する。樹勢も回復する。
うちの農園では、畑を3区画に分けて、そのうちの一区画の木を丸ごとすべて剪定する。
以前は、区画には分けずに、3列に1列を剪定していた。ところが、CBB(Coffee Berry Borer)という害虫が上陸して以来、区画ごとにまとめて剪定するようにした。剪定したばかりの区画、剪定1年後の区画、剪定2年後の区画に分けてメリハリをつけて害虫対策ができるので、コストと時間を格段に節約できるし、虫食い率を格段に下げることができる。
区画ごとに剪定する方法する農家はコナでは数軒しかないが、今後増えると思われる。もし区画ごとに剪定している農園を見かけたら、その農園は害虫対策に真剣に取り組んでいると考えて良いだろう。
写真の畑の真ん中のひょろっとした木は菩提樹。3年前にこの区画を剪定した際に植えた。3年でかなり大きく成長した。
お釈迦様は菩提樹の木の下で瞑想して悟りを開いたという。菩提樹は大木になる。インドは暑いが、菩提樹の木の下は悟りを開くくらい涼しくて心地よいのだろう。うちの農園も100年もしたら大きく成長した菩提樹がSignature Tree(農園のシンボルとなる木)になるだろう。でも、それまでコーヒー農園であり続けるかなあ。