Roasted Sample Identification 異なる焙煎度合いに関する試験
SCAA基準のカッピングに使用する理想的な焙煎度合いを識別する能力を試す。
SCAAのカッピングの焙煎は、おそらく一般のコーヒー店で飲まれる焙煎度合いよりも浅い。このテストは異なるロースト具合の特徴を理解し、SCAA基準の焙煎度合いを識別する試験だ。
Correct: Agtronの色判別機で表面が58+/-1で、挽いた粉は63+/-1。表面と内部の差が5ぐらいあるのが理想。1ハゼ直後に豆が膨らみ色がまだミディアムの状態。色はlight to medium light brown。味はバランスがとれ甘く、目立った焙煎の欠点がない。
Under roasted: コーヒーの表面も内部も正しい焙煎の色よりも薄い。チャフが多くついている。コーヒーはSour(すっぱい)、Green(青臭い)、Underdevelopedである。
Over roasted :コーヒーは正しい焙煎の色よりも濃い。しかし、表面に脂が浮くほどではない。このコーヒーの味はDarker(ダーク), carbony(焦げ臭い), ashy(灰っぽい), bitter(苦い)
Baked (long roast):コーヒーの表面は正しい焙煎度合いの色と同じであるが、長時間の焙煎のせいで、内部の色は濃すぎ、乾いて見える。味はflat(平坦), herbal(ハーブ), woody(木のような、あるいは麦茶のような), little acidity or sweetness(酸味や甘みが少ない)。
Underdeveloped (short roast):コーヒーの表面は正しい焙煎度合いの色であるが、内部は著しく焙煎が足りない。味はunbalanced soury(アンバランスにすっぱい), bitter(苦い) and vegetal flavor(菜のような)。この味覚はコーヒー内部の糖分のキャラメル化が不足するために起きる。
今回の試験では、上記5種類のうち、Underdeveloped (short roast)以外の4つが出た。
5つのカップが並び、その中からCorrect、Under roasted, Over roasted, Baked(long roast)を選ぶ。重複しているものが一組ある。
試験の最初から既にお湯が注がれている。また、赤いライトの下で行われるので、色で判別することはできない。嗅覚と味覚だけで認識する。
長時間粘り続けても、液がなくなるし、だんだん抽出が濃くなって判別が難しくなる。最初の印象が勝負。
私の場合は迷った時はカップごとに水で口をすすいだ方が分かりやすかった。
受験者の中の焙煎士は、自分たちの焙煎度合い以外で焙煎したことがないので、良く判らないと混乱していた。また、普段はダークに焙煎しているので、勝手が違い、少し戸惑っているようだった。